スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

【感想】 WHITE ALBUM2


 どうしてこうなるんだろう…
 初めて、好きな人ができた。
 一生ものの友だちができた。
 嬉しいことが二つ重なって。
 その二つの嬉しさが、また、たくさんの嬉しさを連れてきてくれて。
 夢のように幸せな時間を手に入れたはずなのに…
 なのに、どうして、こうなっちゃうんだろう…



どうしてこんなことになったのか、私にはわかりません。
これを書いたあなた
どうかハッピーエンドを見せてください。
それだけが私の望みです。

・WHITE ALBUM2 -introductory chapter-
http://leaf.aquaplus.co.jp/product/wa2ic/
・WHITE ALBUM2 -closing chapter-
http://leaf.aquaplus.co.jp/product/wa2cc/


【シナリオ】 A+
1998年にLeafより発売され、2009年に放送されたアニメ版では主題歌が紅白で歌われたりと話題が尽きなかった不朽の名作『WHITE ALBUM』の続編――ではあるものの、前作要素は皆無に等しいため、初見の方にも優しいという期待作『WHITE ALBUM2』。ネット上でエロゲ史上最高峰の高評価で大絶賛などと話題になったことにより品薄が続いていたので、「オラ、なんだかワクワクしてきたぞ!」状態で二次入荷を待ってのプレイ開始です。終盤は攻略順をミスると取り返しのつかないことになる(精神的に)という噂を聞いていたので、はかま.netさんの攻略記事を片手に読み進めます。いくぞ丸戸神―――欝の貯蔵は十分か!


①introductory chapter(序章)
 「あたしに最初に言うことが誠実なのか…?そんなののどこが誠実なんだ?」
 「だって冬馬………俺たちのこと、認めてくれるって」
 「人を傷つける事実を堂々と相手に押しつけて、それで自分は誠実でしたってか?」

アイタタタタ。序章からヤってしまった(性的な意味でも)感が否めない主人公・北原春希くんが痛い。惚れていた相手・冬馬かずさが脈無しに見えたので、その相手と自分の親友でもある他の女の子・小木曾雪菜の告白を受けたら、後から実はかずさと両想いであったことが判明する、という、三角関係を売りにした恋愛モノとしては王道的展開と言えましょう。まあ、一般的な高校生の男子なら、二番目とはいえ、気になっていた同学年のアイドル的な女の子に告白されたらOKするわなあ、と同情の余地あり――だったのは、両想いが判明した時点でどちらか片方にズバッと決めていられたらの話。かの鬱ゲーとして名高い『君が望む永遠』で、どちらにも中途半端に手を出してしまい自滅するという展開を嫌というほど見てきた自分には耐性があるというもの。ここで、デジタルノベル「雪が解け、そして雪が降るまで」「歌を忘れた偶像」も読了し、彼女らの心情把握を完璧にしたところで、いざ終章、三年後の世界へ。この破局を乗り越えて、どのように彼女らと幸せになれるかが北原春希くんの腕の見せ所す。北原先生の次回作にご期待下さい!雪菜を幸せにしてやってくれよ!(フラグ)


②closing chapter(終章)
・杉浦小春ED
 「彼女を、守ってあげてね? 昔のわたし、救ってあげてね?」
 「あなたは、治せる人を治してあげてね。わたしの傷はもう…あなたには専門外だから」
 「そう…あなただけには、もう癒すことができないんだから」


クリーンヒットォ! うん、知ってた。カノジョ(雪菜)の他にメインヒロインが一人、サブヒロインが三人いる時点で、最低四回は雪菜の想いが報われない、裏切られるエンドがあることは知ってた。しかし、三年間も雪菜を避け続けた春希の“誰に対する誠実”なのか分からない態度が最も悪いけれど、三年前かずさに糾弾されたことが何一つ活かせていない春希が最も屑だけれど、クリスマスイブに春希を拒絶してしまった雪菜さんにも非はあるので仕方ないね。あと小春は可愛いからね(一部、私見が含まれております)。……それより、春希に惚れた女は人生が壊れるという法則でもあるのだろうか。春希は間違いなくステータス幸運E。しかも周囲に伝播する類。戯言シリーズの主人公か。雪菜のためにも、次いってみよう、次。


・風岡麻理ED
 『ねぇ、春希くん』
 『わたしは、やっぱりあなたを照らす光になれなかった。あなたに当たるべき光を遮る存在でしかない』
 『だから…離れていきます』
 『さよなら、春希くん。ずいぶん遅くなっちゃったけど、わたし、あなたを…ふってあげる』
 『だから、頑張って立ち直ってね。そして、素敵な恋をしてね…』
 『ねぇ…春希くん…』


こうかはばつぐんだ! 北原春希、あなたって本当に最低の屑だわ。小春のときは、少なからず自分のせいで壊れかかっていた彼女の人生を助けるという、ある種の大義名分と責任があったけれど、ぶっちゃけ今回はただの浮気だよね。麻理さんが悪いとは言わないけれど、もうちょい事情に踏み込んで、春希から本心を引っ張り出して、雪菜とも話をしていれば、という詮無きことを考えてしまうところ。いやさ、巻き込まれた感が強い麻理さんに多くを求めるのは酷か、アラサーとはいえ(最低な発言)(麻理さん好きです)。やっぱり基本的に春希が駄目駄目ですわ。すわすわ。はい次の方どうぞ。


・和泉千晶ED1&ED2
 「けどさ…それでも、裏切るより、楽なんだ」
 「雪菜といるよりも、辛くないんだ…」
 「だって、俺が立ち直りさえすれば済む話なんだから」
 「俺はもう、雪菜を傷つけたくない。だって、自分に癒せない傷が刻まれるから」


つうこんのいちげき! もうやめて、俺らと雪菜さんのライフはゼロよ。この春希の理屈なら、“俺が雪菜を裏切りさえしなければ済む話なんだから”という選択もあるのに、そこは見て見ぬふりをするのが僕らの北原先生です。この台詞の直後に「とんでもないエゴだって自覚してる。でも俺は、その自分勝手な理屈を改めない」と開き直ってますが、その理屈に反駁の余地がある時点で、結局は「千晶が好きだから」以外の理由として――体のいい言い訳として、雪菜をダシに使ったのが透けて見えてしまうのが僕らの北原先生です。地の文から、意識的に雪菜の心を引き裂いているのが読み取れますが、他に方法はなかったのかい。残酷に完膚なきまでに振らないと、雪菜の未練が断ち切れない、というのは分からないでもないですが。ザ・自分勝手な理屈。

サブヒロイン三者を読み終えての印象としては、小春は春希に能動的に巻き込まれ、麻理さんは春希に受動的に巻き込まれ、千晶は逆に春希を巻き込んだヒロインだったのかなと。いやはや、非常に面白い構図だと思いました。特に千晶さんは、春希や雪菜を心底気に入っていつつも自分の利己的な生き様を優先してしまうという、本作の登場人物の中でも唯一と言える異端っぷりを発揮していましたが、彼女が武也や依緒と同等以上に春希たちのことを本気で心配していたのも紛れもない事実という、中々に性質が歪なお方でありました。千晶様、この私、そのような立ち居振る舞い……嫌いではありません。

さて、そろそろいいかな、雪菜を幸せにしても。


・小木曾雪菜ED
 「だって…俺が世界で一番好きな人は、俺の前で、楽しそうに歌う雪菜だから」

その言葉が聞きたかった。 「あのさぁ…雪菜に告白した男友達をぶん殴って絶交する程に雪菜のことが好きなんだから、最初からそうしてろよ…」と憎まれ口を叩きながら、ニヤニヤが止まらなかったプレイヤーは自分だけではないはず。本作で最も感情移入しやすいのは間違いなく武也と依緒の立ち位置なので、春希と雪菜がラブラブしてるのを見るだけであらあらウフフ。このこのォ、関係修復するのに何年かかってるんだよ、ヤキモキさせやがって! もう二度と雪菜を悲しませるんじゃないぞ、春希ィ!

ハッピーエンド! 勝ったッ! 第二部、完ッ!
TO BE CONTINUED...


③coda(最終章)
・小木曾雪菜ED1
 なぁ、雪菜…
 多分俺は、ずっと忘れられない。
 十年も、二十年も…
 この許されない気持ちを引きずっていく。
 ずっと、愛する人を裏切り続ける。
 ずっと、愛する人の傍らで。
 ずっと、愛する人と一緒に。


……。…………。……そうですね、ここでハッピーエンドを維持したままなら、カッコイイですよね……? そりゃあカッコイイでしょうねぇ……? ……でもね、……昔の女に再会したからってだけで、……自分に酔って死地に飛び込む愚か者を、……何て言うか知ってます……?

――――北原、春希。………………。って言うンですよォオオおぉおおおおおおぉおおおおおおおぉおおおおおおおぁあああああああぁあああぁあああぁあぁああぁぁ、ロジックエラー動議を申請ッ!! あんたの今の赤き真実は今ッ、自らのロジックを自ら絶ちましたッ!! 中立審判員は直ちにジャッジメントを行なってくださいッ!! 大ラムダデルタ卿ぉおおおおおおぉおおおおおおおッ!!!

こんな後味の悪いエンドで終われるか! 俺は次のルートに進む!


・冬馬かずさED2
 「最低の純愛だね。吐き気がする」

これは衛生上の問題だ。貴様らは臭い。生かしてはおけない。
真に愛するなら壊せ、という思想を最低最悪最凶に履き違えて実行した結果がごらんの有様だよ。愛し合う二人がいれば他には何も必要ない、を体現することは、周囲の人間から見れば悪辣非道でしかなく、「吐き気がするほどロマンチックだね?」と『何処へ行くの、あの日』のヒロインが言っておりました。このルートが「俺たちのトラウマ」になったプレイヤーは多いと思われる。かく言う私もトラウマでね。読み進めている間、オラの胃をここまでさせたのは、おめえが『君が望む永遠』『天使のいない12月』に続いて3人目だ……! 無い、この結末も一つの選択ではあるけれど、この男のしたことは、率直に言って自分には許容できない……! チェンジ!


・冬馬かずさED1
 「そんなのが…そんなぶっ壊れたお前が、本物の、あたしの春希でなんかあるもんか!」
 「そんな…そんないい加減な嘘に騙されるもんか!あたしの気持ちを馬鹿にするのもいい加減にしろ!」


お前が言うな、と言いたいところだが、このルートの春希はミルキィホームズ並の駄目駄目っぷりを発揮していたので、かずさの豆腐メンタルは棚上げして春希を糾弾したことを評価したい。春希さんの辞書に“学習”の二文字は存在しないからな。誠実とは何だったのか。結果的に雪菜が逆転勝利を収めたので、煮え切らない思いはありますが、先のエンドに比べたら万倍マシなエンドと言えましょう。雪菜さんマジ女神。かずさが妊娠していると仮定すれば、まあ、雪菜とかずさの両者が幸せになれたルートなのかもしれません。

しかし、このエンドで妥協するわけにはいかない。
三人全員が幸せを掴める、もっとクレバーな道があるはずです。
さあ、春希よ、おめえの真の力を見せてみろ――!


・小木曾雪菜ED2(トゥルーエンド)
 「春希くんはさっき、わたしと一緒にいたいって言ったよね? けれど、こんなわたしを知ってしまっても…」
 「ずっと一緒にいてください」
 「………」
 「どうしてそんなにすぐ決断しちゃうかなぁ…慎重派の春希くんにあるまじき無鉄砲さだよ」

 「結婚してください」
 「っ…」

120315-00.jpg

真実はたった一つ。亡くしてはならない光(せつな)があるから。

失くしたものは戻らない。春希はそれを誰よりも知っているからこそ、雪菜を愛したのではなかったか――と神咒神威神楽ネタに走るほどの大団円。これだよ、これを見たかったんだよ。最後に残った道しるべは、一人で何もかもを抱え込まずに、雪菜と向き合って話をすることだと、仲間に相談することだと冒頭のひぐらしネタの時点で分かっていましたよ。ようやく(少なくとも雪菜に対しては)本当の“誠実”を貫き通したよ、この主人公。また、雪菜とかずさのビンタ合戦は本作唯一の燃え展開であり、ビンタシーンがある作品は往々にして良作だという法則が発動した瞬間でありました。かずさの恋は実らなかったけれど、代わりにかけがえのない親友を取り戻したので救いはあったと思いたい。おめでとう。そして、おめでとう。ここまで耐えてきて本当に良かった。うん。


【キャラクター】 A+
武也が主人公なら良かったのに。主役である春希、雪菜、かずさの三人が精神的に脆弱なところが目立つため、友人のことを本気で考えて、友人のために本気で動いてくれる武也が、より一層に格好良く見えてしまう本作。というか、サブヒロイン含め、外野が良い味出してるんだよなあ。話の本筋である三角関係に不安と不快を煽られるので、それ以外のキャラに安らぎを感じてしまうのは当然の結果なのかもしれない。もっと軽い内容のファンディスクとか欲しいな、うん。


【システム】 A-
特に可もなく不可もなく。欲を言えば、シーンジャンプ機能があれば便利だったかなと。
次の選択肢や前の選択肢、バックログからジャンプもできれば至れり尽くせりでした。


【総評】 A+
『君が望む永遠』に匹敵する恋愛モノ鬱ゲー。

ここまで見事に男女間のドロドロの三角関係を描き切った作品に出会えたのは何年振りでしょうか。前作である『WHITE ALBUM』では、三角関係はそこまで深く掘り下げておらず、恋人がいる主人公が別のヒロインに浮気して終わり――本作で例えるなら、かずさが元から存在せず、春希と雪菜と付き合っている状態での終章――でしたが、本作は蓋を開けてみたら予想以上に男女関係のもつれが緻密に描写されており、良い意味で裏切られました。胃の粘膜も裏切られました。雪菜の号泣や慟哭がビッグバンインパクト過ぎて夢に出るレベル。特に挿入歌である「After All~綴る想い~」の破壊力が洒落になっておらず、各ルートの終盤、つまり必然的に雪菜が春希に振られるシーンで流れていることが多いため、プレイヤーの間では浮気用BGMや処刑用BGMなどと揶揄されており、もうこの曲を聴くだけでトラウマを刺激され、いたたまれない気持ちになってしまうのでした。あんまりだよ。こんなのってないよ。

ともあれ、何度も何度もハートフルボッコにされましたが、だからこそ、雪菜ED2にて爽快感と達成感を得ることができたのかなと。終わりよければ全てよし。人間万事塞翁が馬。………、………しかし、これ、最初に雪菜ED2を見てしまい、最後にかずさED2を持ってきてしまった人は後悔に咽び泣いたのではなかろうか。各所で書かれていることですが、最終章ははかま.netさんの攻略記事で言うところの、雪菜ED1→かずさED2→かずさED1→雪菜ED2の順番でクリアすることを強く推奨致します。いや、ここで推奨しても意味ないけれど。未プレイの方は読まないよ、こんな記事。

総評。ここ数年で最高傑作と評されるのも頷けるクオリティでした。さすが丸戸神やでぇ。
スポンサーサイト

comments

comment form

管理者にだけ表示を許可する

trackback


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

みとす@ミトシィ

Author:みとす@ミトシィ
生後二年から様々なゲームを節操無くプレイし続け、どこに出しても恥ずかしいゲーマーとなった社会人。救いようのないエロゲマイスターだと近所の奥様方の間では評判。

Twitter
絶賛応援中
『シルヴァリオ トリニティ』応援中!
最新記事
最新コメント
カテゴリ
月別アーカイブ
検索フォーム
リンク
巡回サイト
バナー
『ef - a fairy tale of the two.』応援中です!当サイトのバナーです。
(C)KADOKAWA/HOBIBOX/ blank-note
FC2カウンター
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。